ラッキーセブン

大学への道中、ナンバープレートが『7777』の車を見た。

車のナンバーは幾らか積めば希望の番号にできる。誕生日にしたっていいし、もちろんラッキーセブンで揃えることもできる。

しかし、希望ナンバーで『7777』にしている奴の気がしれない。なぜならそれはラッキーセブンではないからだ。

お金に物を言わせ、作為的に作られた『7777』は果たしてラッキーセブンと呼べるのだろうか。それはただのセブンの羅列であって、そこにはなんらラッキーはない。

男なら自分の運のみで『7777』を勝ち取らんかい。

 

でも、ふと思った。

ナンバープレートを『7777』にするのは決して自分がラッキーになるためではなく、僕みたいに『7777』を見つけた人間をラッキーにするためにしているのではないか。

僕は勝手にその車の持ち主を自己中心的な人間だと決めつけてかかってしまっていた。これはいただけない。

僕は即座に車を止め、運転手に土下座して謝った。こういったことはすぐに謝罪するほうがいいのだ。なあなあにしてはいけないのだ。