努力

生まれてこの方、努力したことがない。

小学生の頃、少年野球をやっていた。ある夏休みに監督が「夏休みの間で素振りを1万回しろ」という課題を出した。

僕含むチームメイトは愚直に素振りをし、『野球ノート』とかいう子供騙しに回数を書き込み、提出した。

これが唯一、努力と言えるかもしれない経験。

でも実際は、半分の5000回もやらずにちょろまかしたし、人から言われたからやっただけで、努力とは言えない。

それに、野球ノートも返してもらっていない。

中学生の頃も野球部に入ったけど、これも努力しなかった。きついトレーニングは遍くサボった。

高校受験も勉強せずに受けた。そんで受かった。

高校ではバレー部に所属した。部長を務めていたため、多少練習は真面目にしたが、努力と言えるほどではない。人よりやって初めて努力と言えるわけで、人並み以下の僕は、おこがましくて、それを努力とは言えない。

大学受験も大して勉強しなかった。ずっとYouTubeみてた。受験前日には、宿泊先のホテルでスマホゲームしてた。「こんなんじゃ受かんねえだろうな」と考えながら、ゲームしてた。そんで受かった。

大学入ってから今に至るまでもそう。全く努力していない。

僕はたまに怖くなる。ここまで努力せずにのらりくらりとやってきた僕が、いつか痛い目にあうんじゃないか、と。

でも、すぐにそんな考えは消え、ダラダラする。

少なくとも現状は努力せずになんとかなってるし、努力したいと思わない。

努力ってのは結局、したい人がすればいいだけなのかもしれない。

努力しなくても何とかなることを、心の片隅においておくだけで気が楽になるかもしれない。

努力しない努力ってのもいいもんですよ。