そろばん、算盤、十露盤
小3で野球を始めるまで、数年間そろばん教室に通ってた。
僕の母親と姉はそろばんの段位を持っており、その影響で始めた。
入って一年目のとき、塾でお泊り会があった。10人から20人くらいの塾生が塾に泊まった。田舎だったから、ほとんどが顔見知りだった。
その日は塾のトイレを新しいのに替えたばかりだったみたいで、先生が興奮気味に「このトイレは自動でフタが閉まるんだよ」と教えてくれた。「フタくらい自分で閉められるわ」と思った。
トイレに連れて行かれ、説明を受けた。
「フタを途中まで閉めると、あとは勝手に閉まってくれるの」
午前中はレクリエーションがあり、夜はカレーを食べて寝た。一つの大部屋に、川の字どころか州の字で寝た。
僕は仲の良かった姉の男友達の隣で寝てた。すると、誰々の隣は嫌だだのと女性陣が騒ぎ始め、結果的に僕は女性に挟まれて寝る運びとなった。モテ期の残機が1減った。初めての外泊はいい思い出になった。
そろばん教室の思い出はいいものばかりではなかった。
放課後、そろばん教室に行くまでに少し時間があった。当時は仲の良い友達二人と通っていたから、そろばん教室の前に近くの公園で一緒に遊ぶことにした。
1時間くらいしか遊べなかったけど、すごく楽しかった。
気づけば、公園で遊んでから教室に行くのがルーティンになっていた。
そんなある日、公園で遊んでいるところをその友達のお母さんに見られた。特に隠しているわけではなかったけど、なぜだか罪悪感が湧いた。
その日のそろばん教室で先生に怒られた。教室の前に公園で遊ぶな、とのことだった。
今思えば何故怒られたのかわからないけど、当時はめためた反省した。
友達との楽しい公園遊びは幕を閉じてしまった。
そろばんを辞めてから十年以上が経つ。もうやり方は全く覚えていない。覚えていないけど、暗算をするときはそろばんを弾く仕草をしてみたりする。かっこいいでしょ。
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