芸人のYouTuber化としゅーじまんチャンネル
全国民総YouTuber化計画も順調に進み、昨今は芸能人がYouTubeチャンネルを持つことが多くなってきた。特に芸人が顕著である。
それを見てどこか違和感というか、一種の気持ち悪さを感じる。ただ、これは全てのYouTubeチャンネルを持つ芸人に対してではない。
違和感を感じるかどうか、そこの差は何なのかが最近になってわかった。YouTubeで「YouTuber」をやっているのか、YouTubeで「芸人」をやっているのか、だ。前者に僕は違和感を感じる。
それぞれに具体的な定義みたいなのはなくて、あくまで定性的なものではあるが、自分の中でははっきりと区別できる。
例えば、チャンネル一本目の動画で「YouTube始めました!」みたいな事やってるチャンネルは寒い。正直こういう動画はサムネだけしか見てないから内容は知らんけど。
逆に、一本目から淡々とネタ動画を上げてるチャンネルは良い。良いというか、それが利口な使い方だと思う。
ネタ動画じゃないにしても、テレビライクな企画をやってたり、あくまで芸人として動画に出てるのも良い。
僕は芸人という職業を尊敬しているが故に、芸人がYouTuber化するのが痛々しくてみてられない。
ここで一つ示しておきたいのは、僕はYouTuberが芸人より下だと思ってるわけではない。ただ、住み分けしてほしい。映画の舞台挨拶で俳優が芸人の真似事しているのをみているような気分になる。
そんな折、とある芸人がYouTubeチャンネルを始めた。三四郎の相田周二だ。
「しゅーじまん」という名前で、約30分ご飯を食べるだけの動画だ。特別ASMRをやってる訳でもないし、特別面白いことを言ってやろうという気概も見て取れない。それなのに見てしまう。
彼はどの芸人YouTubeチャンネルとも一線を画している。なぜなら、暇潰しで始めているからだ。ただ飯食うついでに撮影しているようにすら思えてしまう。
他の芸人が大金はたいて機材を購入し、スタッフをつけてYouTubeをやっている中、スマホ一つ、体一つで勝負している。いや、勝負すらしていない。彼はそんな土俵にはいないのだ。芸人が必死に相撲をとっているのを、悠々自適に枡席でカンジャンケジャンを食べながら観戦している。
是非この機会にしゅーじまんチャンネルを見てほしい。見ないやつはボコでしょ。
文責:痛いお笑いファン